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介護保険制度の仕組み

介護保険制度とは、介護が必要になった人が適切な介護サービスが受けられるように助け合う仕組みの事です。
40歳以上の国民全員が毎月お金を積み立て、65歳以上の方が介護サービスを受ける際に、利用料の一部を積みたてたお金から支払うことで、介護サービスを利用されるご本人様とその担い手になりうるご家族様の金銭的な負担を減らすことを主な目的としている制度になります。

制度そのものは、医療サービスを受けるさいの健康保険と類似しているため、なじみやすいものに感じられるかもしれませんが、要介護認定のレベルによって受けられるサービスの限度額が異なる点や、特別養護老人ホームのように要介護度が3以上ないと入所することができないなど制限も多く、いざサービスを受ける立場になると混乱される方は少なくありません。

自分はまだ若いから大丈夫。おじいちゃん、おばあちゃんも元気そうだから今すぐ介護は必要ないと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、介護というのは本当に突然やってくるものです。いざ介護が必要になったときに慌てないためにも、余裕のある時に勉強しておくことが大切です。 また、もし仮に、緊急でご家族の介護に直面しているという方は、以下の項目を読み進めていただければ5分もかからずに、介護の問題について誰に相談をすればいいのかについてお分かりいただけるかと思います。

介護保険の基本事項

介護保険を利用するうえで基本として押さえておかなくてはいけないのは、大きく分けると2つです。 「介護保険制度の仕組み」と「サービスの流れ」を押さえておけば、サービスを受ける上では大きな問題はございません。まずは、保険制度の仕組みから見ていきましょう。

介護保険制度の仕組み

上図は介護保険の仕組みについて示したものになります。制度としてお金の細かな出どころなど、流れに関しては無理に覚える必要はございません。介護サービスの利用者として知っておいてほしいのは、主に以下の3つになります。(要介護認定の受け方については、後述します)

  • 40歳以上になると介護保険の被保険者となり、毎月一定の金額を払わなければいけない
  • 65歳以上の人は介護サービスを費用全体の1割~3割の値段で受けることができる
  • 介護サービス以外の費用は、介護サービスと併用しても保険の対象にはならない

利用限度額目安

一例として、目安となる居宅介護サービスの1か月の利用限度額を掲載します。

要支援1・・・50,030円
要支援2・・・104,730円
要介護1・・・166,920円
要介護2・・・196,160円
要介護3・・・269,310円
要介護4・・・308,060円
要介護5・・・360,650円

あくまで一例ですので、限度額は普通にサービスを利用していても届くことはございませんのでご安心ください。また、入所する施設や利用者の介護度、地域サービスによっても金額が変化するので、詳細な金額を把握したい場合には、専門家に相談をすることが1番です。もちろん、当センターにお電話いただければ、利用者様の場合には、月々に介護サービスにかかる費用がいくら程度なのかについて、無料でお答え致しますので、お気軽にお電話ください。

サービスの流れ

介護保険の保険料を支払っている人(被保険者)が、サービスを利用するためには、公的な機関から「この人は介護サービスを必要としています」と認めてもらう必要があります。これを「要介護認定」と呼びます。この要介護認定は、地域によって多少異なる場合もございますが、基本的には以下の3つのどれかに認定調査の依頼を申請いたします。弊社のグループには居宅介護支援事業所もありますので、お気軽にご相談ください。

  • 市区町村の窓口
  • 居宅介護支援事業所
  • 地域包括支援センター

申請後は、訪問による「認定調査」、「コンピューターによる1次判定」、そして介護認定審査会による「二次判定」という3つのステップを踏み、結果として介護サービスが必要とされれば、「要支援・要介護認定」を貰うことができ、ケアマネージャーと呼ばれる介護のプロフェッショナルが無料で、必要な介護サービスを見極めた計画表「ケアプラン」を作成してくれます。そのケアプランを基に、介護事業所からのサービスを1割~3割の金額で受けることができます。

介護保険で受けられるサービス

介護保険のサービスを受けるためには、要介護認定をすることが必要になります。 介護保険で受けることができるサービスは、「自宅で介護サービスを行う居宅介護サービス(居宅サービス)、「施設へ入所してそちらで介護サービスを実施する施設サービス(施設サービス)、そして「市区町村が監督する地域密着型サービス(地域密着型サービス)の3つに分けることができます。

居宅サービス

居宅支援サービスは全部で13種類が存在し、要介護者には介護給付サービス、要支援者には予防給付サービスがございます。押さえておくべきポイントは、居宅サービスを使うとどんな支援を受けることができるのかということです。介護保険で受けることができる居宅サービスも4つの種類に分けることができます。

訪問サービス(ご自宅で受けるサービス)

おじいちゃん、おばあちゃんがご自宅で生活するさいにお手伝いが必要なことを援助してくれるサービスです。

医療扶助・・・食事・排せつ・入浴などの身の回りの世話をしてくれます
生活援助・・・掃除・選択・買い物・調理などをお手伝いしてくれます
送迎・・・通院などのさいの乗車、移送、降車などをお手伝いしてくれます
訪問看護・・・看護師が自宅を訪問し医師の指示に基づく医療行為の処置をしてくれます
訪問リハビリ・・・看護師が自宅を訪問し医師の指示に基づく医療行為の処置をしてくれます

通所サービス

施設と在宅間の送迎に関しては基本的には施設が行ってくれるので安心です。身体機能の改善だけでなく自宅に引きこもりがちな、おじいちゃん、おばあちゃんの孤独感の解消、ご家族の介護の負担が軽減などを目的としているサービスです。

通所介護(デイサービス)・・・施設に通って食事や入浴、簡単なリハビリを受けられます
通所リハビリ・・・自宅で生活を送れるようになるために、老健や病院など専門的な施設で高度なリハビリを受けられます

短期入所サービス

永住する施設ではないので、利用できる期間は連続で30日までと定められています。食費や滞在費などの日常生活の費用は別途で負担する必要があるので注意しましょう。

短期入所生活介護(ショートステイ)・・・おじいちゃん、おばあちゃんの体調がすぐれない場合や冠婚葬祭、出張などで家族の介護が難しい時に家族に変わり介護をしてくれます。
短期入所療養介護(ショートステイ)・・・おじいちゃん、おばあちゃんが自宅に復帰できるように医療機関や老健などが日常 生活のお世話に加えて、医療、看護、機能訓練などを提供します

福祉用具のレンタル

こちらも介護保険内のサービスで、費用の1割(所得によっては2割)は利用者が負担します。購入の場合は、一旦費用は全額支払った後に費用の9割が介護保険より戻ってきます。(償還払いの申請が必要になります)

福祉用具付与・・・介護度に応じて、手すりの取り付けや車椅子などをレンタルできます
福祉用具販売・・・入浴や排泄など付与に適さないものについては販売されています
以上が、居宅サービスに分類されるサービスの概要です。
概要と言ってもおじいちゃん、おばあちゃんの要介護度や地域によって、援助してもらえる金額は大きく変化するので、居宅サービスの利用を考える際には、専門家に一度相談をして、アドバイスを貰うようにしましょう。

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